説明
曲集の中でも特に短い前奏曲の一つで、軽やかで明るい性格を持つヘ長調の1曲です。『平均律クラヴィーア曲集』第1巻では第11曲にあたります。
8分の12拍子で、主に2つの声部で書かれ、16分音符の流れが両手の間を行き来しながら、1小節を4つの大きな拍で揺れるように進みます。二声のインヴェンションを思わせる書法で、右手と左手が対等に動きを分け合う点が特徴です。ハ2からハ6までの音域は61鍵で間に合います。続くフーガは8分の3拍子の軽快な3声フーガで、前奏曲と同じく明るい性格を持っています。
中級レベルで、このデータでは約1分5秒、572音です。短い曲ですが、8分の12拍子の大きな拍の感覚を保ちながら16分音符を軽く弾くこと、そして左右どちらの手が動いていても同じ音色でつなぐことが課題です。2声だけなので、手の色分けで動きの受け渡しを追いやすく、バッハの二声の書法に慣れる練習にもなります。再生速度を落として拍の取り方を確かめてから、元のテンポに近づけていくとよいでしょう。
バッハが作曲した鍵盤楽器のための前奏曲とフーガの曲集。全24調を網羅し、対位法の頂点とされる名曲集
「平均律クラヴィーア曲集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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