説明
オルガン曲を思わせる厚みのある響きで、第2巻の幕を開けるハ長調の前奏曲です。第1巻冒頭の分散和音による前奏曲とは、書法も規模も大きく異なります。『平均律クラヴィーア曲集』第2巻は、第1巻からおよそ20年後、1740年代初め頃にまとめられました。
しっかりした低音の支えの上で複数の声部が絡み合い、4分の4拍子の中で和声を進めていきます。一つの音型を通すのではなく、声部の線が互いに動き合う書法で、堂々とした性格を持っています。音域はハ2〜ハ6で、61鍵の鍵盤の内側に収まります。
複数の声部が同時に動くため、それぞれの線を保ちながら全体の響きを濁らせないことが上級曲としての課題で、片手で2つの声部を受け持つ箇所では指の分担が要になります。長さはこのデータで約1分59秒、833音です。手の色分けで声部の受け持ちを確かめ、再生速度を落として和声の流れを追いながら、A-Bループで声部が込み入る箇所を区切って練習するとよいでしょう。
バッハが作曲した鍵盤楽器のための前奏曲とフーガの曲集。全24調を網羅し、対位法の頂点とされる名曲集
「平均律クラヴィーア曲集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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