説明
8分の3拍子の跳ねるような主題が、舞曲のような軽さを生むヘ長調のフーガです。フーガが必ずしも重々しいものではないことを示す一曲で、『平均律クラヴィーア曲集』第1巻の第11番にあたる3声のフーガです。第1巻の24組の前奏曲とフーガは長短すべての調に1組ずつ割り当てられ、自筆譜には1722年の日付があります。
ヘ長調、8分の3拍子の3声フーガです。小さな3拍子の中で、跳ねるような主題が3つの声部に受け渡され、舞曲のような軽さで進みます。71秒で668音と短くまとまっており、音域はC2からC6までで、61鍵の鍵盤に収まります。フラット1つの調で、譜読みの負担は比較的軽めです。
難易度は中級で、第1巻の中では取り組みやすいフーガの一つです。8分の3拍子では1小節を大きく1つに感じて進むことが大切で、細かく拍を刻みすぎると舞曲の軽さが失われます。再生速度を落として主題の入りを楽譜表示で確認し、手の色分けで3声の分担を整理してください。主題が重なる箇所をA-Bループで繰り返し、軽やかさを保ったまま速度を戻していくと、フーガの入門として無理なく仕上げられます。
バッハが作曲した鍵盤楽器のための前奏曲とフーガの曲集。全24調を網羅し、対位法の頂点とされる名曲集
「平均律クラヴィーア曲集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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