説明
穏やかな分散和音の第1番ハ長調から一転し、同じハ音を主音としながら、休みなく走る音型で緊張感を生むハ短調の前奏曲です。『平均律クラヴィーア曲集』第1巻の第2曲にあたります。
4分の4拍子で、両手がそれぞれ16分音符の同じ型を繰り返し、和声を少しずつ変えながら進む練習曲的な書法です。終盤には楽譜にプレスト、アダージョ、アレグロの指示が書き込まれ、一気に速まったあと、即興的なパッセージを経て終わります。音域はハ2から変イ5までで、61鍵に収まります。
上級レベルとされていますが、それは約1分21秒に1090音が詰まった密度のためです。両手の16分音符の粒をそろえ、拍が前のめりにならないよう一定に保つことが課題で、後半のテンポの変化は和声の流れを見失わないよう弾き分けます。最初は再生速度を落として両手の音型の噛み合いを確かめ、A-Bループでプレスト以降を区切って練習すると、終盤のまとまりがつかみやすくなります。
バッハが作曲した鍵盤楽器のための前奏曲とフーガの曲集。全24調を網羅し、対位法の頂点とされる名曲集
「平均律クラヴィーア曲集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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