説明
第2番ハ短調と同じく、一つの音型を最後まで通す練習曲風の前奏曲で、調はニ短調です。『平均律クラヴィーア曲集』第1巻の第6曲として、曲集の前半に置かれた技巧的な1曲です。
4分の4拍子で、右手が3連符の16分音符による音型を休みなく弾き続け、左手は8分音符で和声の土台を支えます。途中からは左手も3連符の動きに加わり、両手が反行する部分も現れます。音型自体は一定ですが、和声は少しずつ緊張を高め、終盤に向けて流れが強まっていきます。音域はハ2〜ハ6と、61鍵の楽器に収まる範囲です。
中級レベルで、このデータでは約1分38秒、784音です。3連符の粒を均等にそろえ、4拍子の拍の頭を見失わないことが課題で、同じ動きを続けるための手首の脱力も欠かせません。左手が3連符に加わる箇所は、再生速度を落として両手の噛み合いを確かめると取り組みやすくなります。A-Bループで難しい部分を区切り、少しずつテンポを戻していくのがよいでしょう。同じ練習曲風の第2番ハ短調と弾き比べると、2つの前奏曲の手の使い方の違いもよく分かります。
バッハが作曲した鍵盤楽器のための前奏曲とフーガの曲集。全24調を網羅し、対位法の頂点とされる名曲集
「平均律クラヴィーア曲集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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