説明
作品49の2つのソナタは「やさしいソナタ」と呼ばれ、もともと教育用に書かれたもので、ベートーヴェン自身は出版を考えていませんでした。1805年に弟が勝手に売り渡したため、作曲時期(1790年代後半)よりずっと後の作品番号がついています。番号の並びと実際の成立順が食い違う、有名な例です。
ト長調の2分の2拍子。第1楽章はソナタ形式で書かれていますが、規模は切り詰められ、提示部・展開部・再現部の区切りが耳で追えるほど明快です。第1主題の軽やかな動きと、第2主題の歌うような線が、装飾を挟まずに交互に現れます。
初級者がソナタ形式に初めて触れるのに適した楽章です。技術的な難所はほとんどありませんが、3分半を弾き通すだけの持久力と、左手の伴奏音型を一定に保つ安定感は必要です。展開部で調が翳るところを弾き分けられると、形式の輪郭がそのまま音楽の起伏として聞こえてきます。
ベートーヴェンの初期作品をはじめ、古典派・ロマン派を代表するピアノソナタを収録。複数楽章にわたる本格的な作品が並ぶ
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この曲で身につけること
同じソナタの第1楽章、ト長調のアレグロ。三連符の動きと、はっきりした強弱の対比にベートーヴェンらしさが表れます。
練習のポイント
- 三連符を均等に弾けているか、0.5倍速で流れる音符の間隔を見ながら確認しましょう。
- 強弱の変化は急に起こるところがあります。楽譜表示で強弱記号を確かめ、思い切って差をつけます。
作曲家について
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン (1770-1827)
ドイツ・ボンに生まれ、ウィーンで活躍した作曲家で、古典派からロマン派への橋渡しをした音楽史上最大級の存在です。晩年に聴力を失いながらも創作を続け、交響曲やピアノソナタで革新的な形式と激しい感情表現を追求しました。ピアノ曲では「エリーゼのために」や32曲のピアノソナタが広く親しまれています。本サービスでは、「エリーゼのために」やOp.49の2つのソナタ、初期のピアノソナタの各楽章、変奏曲などを収録しています。
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