説明
短いアダージョ・カンタービレから、珍しい嬰ヘ長調のアレグロ・マ・ノン・トロッポへ進む、1809年作のソナタ第24番の第1楽章です。テレーゼ・フォン・ブルンスヴィク伯爵令嬢に献呈されたことから「テレーゼ」の名でも呼ばれます。2楽章のみで構成された小規模なソナタで、外向的な劇性よりも内面的な情感を重視した作風が特徴です。
嬰ヘ長調。わずか数小節の短いアダージョ・カンタービレの導入から、アレグロ・マ・ノン・トロッポの主部へ移ります。主部はソナタ形式で、親密で歌うような旋律が中心に置かれます。シャープが6つ付く調のため黒鍵を多く使い、手の形がほかの調とは大きく変わります。演奏時間は3分半ほど、音数は2136。音域は嬰ヘ1から嬰ト6までです。
難易度は中級。抑えた響きの中に温かな歌心を保つことが求められます。黒鍵中心の指使いに慣れるまでは、再生速度を落として手の色分けで左右の位置を確かめるとよいでしょう。導入のアダージョから主部へ移る呼吸はA-Bループで繰り返し、テンポが変わっても歌の流れが途切れないように練習してください。
ベートーヴェンの初期作品をはじめ、古典派・ロマン派を代表するピアノソナタを収録。複数楽章にわたる本格的な作品が並ぶ
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作曲家について
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン (1770-1827)
ドイツ・ボンに生まれ、ウィーンで活躍した作曲家で、古典派からロマン派への橋渡しをした音楽史上最大級の存在です。晩年に聴力を失いながらも創作を続け、交響曲やピアノソナタで革新的な形式と激しい感情表現を追求しました。ピアノ曲では「エリーゼのために」や32曲のピアノソナタが広く親しまれています。本サービスでは、「エリーゼのために」やOp.49の2つのソナタ、初期のピアノソナタの各楽章、変奏曲などを収録しています。
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