説明
1814年に書かれたピアノ・ソナタ第27番は、ベートーヴェンが速度標語をイタリア語ではなくドイツ語で書いた最初期の作品の一つとして知られ、この第1楽章には「生き生きと、そして終始感情と表情をもって」と記されています。モーリッツ・リヒノフスキー伯爵に献呈された2楽章のソナタで、中期から後期への過渡期にあたります。
ホ短調、4分の3拍子のソナタ形式。情熱的な動きと憂いを帯びた表情が交互に現れ、短い楽章の中に内面的な深まりを感じさせます。演奏時間は4分半を超え、音数は2629。音域はホ1からハ7までと広く、76鍵の鍵盤に収まります。
難易度は中級。緩やかな部分と速い部分の切り替えに丁寧な表現が求められます。強い音と弱い音が短い間隔で入れ替わるため、音量の幅を意識的に作ることが大切です。A-Bループで性格が変わる境目を繰り返し、再生速度を落として左右の役割を手の色分けで確かめると、楽章の起伏が整理しやすくなります。
ベートーヴェンの初期作品をはじめ、古典派・ロマン派を代表するピアノソナタを収録。複数楽章にわたる本格的な作品が並ぶ
「ピアノソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン (1770-1827)
ドイツ・ボンに生まれ、ウィーンで活躍した作曲家で、古典派からロマン派への橋渡しをした音楽史上最大級の存在です。晩年に聴力を失いながらも創作を続け、交響曲やピアノソナタで革新的な形式と激しい感情表現を追求しました。ピアノ曲では「エリーゼのために」や32曲のピアノソナタが広く親しまれています。本サービスでは、「エリーゼのために」やOp.49の2つのソナタ、初期のピアノソナタの各楽章、変奏曲などを収録しています。
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