説明
作品49第1番の終楽章で、「ロンド、アレグロ」と記された軽快な楽章です。教育用に書かれた2つの「やさしいソナタ」の一方を締めくくる音楽で、第1楽章の落ち着いたアンダンテから一転して、跳ねるような8分の6拍子が最後まで続きます。技術を誇示せずに楽しさだけで曲を持たせる、ベートーヴェンの別の面が見える楽章です。
8分の6拍子。ロンド形式で、覚えやすい主題が姿を変えずに何度も戻り、そのあいだに調を変えた挿入部が挟まれます。途中には短調に傾く場面もありますが、深刻にはならず、すぐに元の明るい歩みに戻ります。4分近い長さは、初級のレパートリーとしては大きな部類です。
音数は2000を超え、この曲集の中でももっとも弾きでのある楽章です。一つ一つの音型は易しいものの、8分の6拍子の弾みを4分間保ち続ける持久力が要ります。速く弾くことより、主題が戻るたびに表情を変えて単調さを避けること、挿入部で音量を一段落とすことを意識すると、長さが気にならなくなります。
ベートーヴェンの初期作品をはじめ、古典派・ロマン派を代表するピアノソナタを収録。複数楽章にわたる本格的な作品が並ぶ
「ピアノソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン (1770-1827)
ドイツ・ボンに生まれ、ウィーンで活躍した作曲家で、古典派からロマン派への橋渡しをした音楽史上最大級の存在です。晩年に聴力を失いながらも創作を続け、交響曲やピアノソナタで革新的な形式と激しい感情表現を追求しました。ピアノ曲では「エリーゼのために」や32曲のピアノソナタが広く親しまれています。本サービスでは、「エリーゼのために」やOp.49の2つのソナタ、初期のピアノソナタの各楽章、変奏曲などを収録しています。
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