説明
上の2声が装飾を多く含んだ旋律で歌い交わし、低音が一定の歩みでそれを支える、3声シンフォニアの第5番です。多くの曲が3声で主題を模倣し合う曲集の中で趣の異なる一曲で、2つの旋律楽器と通奏低音によるトリオ・ソナタを思わせる書き方です。
4分の3拍子の変ホ長調で、127秒と曲集の中では長めの演奏時間に対して427音と少なく、ゆったりとした歩みの中で装飾音の一つひとつが聴こえてきます。音域はC2〜B♭5と、61鍵の楽器で足ります。フラット3つの調で、黒鍵を含む指使いにも慣れておく必要があります。
中級のこの曲の課題は速さではなく、細かく書き込まれた装飾を旋律の一部として自然に歌わせることと、低音の歩みを一定に保つことです。再生速度を落として装飾の音の並びを楽譜表示で確かめ、手の色分けで2つの旋律と低音の分担を見てください。2声が受け答えする部分をA-Bループで繰り返すと、旋律同士の対話の呼吸がつかみやすくなります。
2声インヴェンションの発展形として作曲された3声の対位法練習曲集。より複雑なポリフォニーを学べる。BWV787-801
「3声のシンフォニア」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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