説明
明るいニ長調の第3番のすぐ後に、同じニ音を主音とする短調で置かれた3声シンフォニア第4番です。長調と短調を組にして並べる曲集の配列によるもので、同じ主音でも調の性格がどれほど変わるかを続けて味わえる位置にあります。
4分の4拍子で96秒に547音と、演奏時間に対して音の数は第3番より控えめで、細かな動きで埋め尽くすより、3つの声部それぞれの線の形と和声の緊張を聴かせる書き方になっています。音域はD2からB♭5までと比較的狭く、61鍵の鍵盤に余裕をもって収まります。
音数が多くないぶん、この中級の曲ではひとつひとつの音の長さと、声部が重なったときの響きの濃さがそのまま聴こえてきます。速さで押し切れない曲なので、再生速度を落として各声部の線をたどり、楽譜表示で長く保たれる音を確認しておくとよいでしょう。手の色分けで中声部の受け持ちを決め、響きが濁りやすい箇所はA-Bループで聴き直しながら整えてください。第3番と続けて聴き比べると、同じ主音でも長調と短調で響きがどう変わるかがよく分かります。
2声インヴェンションの発展形として作曲された3声の対位法練習曲集。より複雑なポリフォニーを学べる。BWV787-801
「3声のシンフォニア」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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