説明
3つの声部がほぼ対等な立場で主題を受け渡す、ニ長調の3声シンフォニア第3番です。この曲集の多くの曲は、ヴィルヘルム・フリーデマンのための「クラヴィーア小曲集」にもファンタジアの名で早い段階の形が書き込まれており、1723年の清書でシンフォニアとしてまとめられました。息子の教育という実際の目的から生まれ、そのまま後の世代の教材になった曲集です。
4分の4拍子のどの場面でも、伴奏役に回りきる声部はありません。89秒で665音と、前の2曲より音の密度が高く、休みなく動く線が明るい調の響きを支えています。音域はC#2からC6までで、61鍵の鍵盤に収まります。
3声が対等であるぶん、中級の段階でも、いま主題を持っている声部を他の2声より少し前に出す判断が常に求められます。まず再生を聴きながら、楽譜表示で主題がどの声部に現れているかをたどってみてください。手の色分けを見ると、右手が2声を同時に受け持つ場面が分かります。再生速度を落として各声部を歌い分け、密度の高い部分はA-Bループで指の配分を固めていくと着実です。
2声インヴェンションの発展形として作曲された3声の対位法練習曲集。より複雑なポリフォニーを学べる。BWV787-801
「3声のシンフォニア」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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