説明
題名の「拡大と反行によるカノン」がそのまま仕掛けを表しており、後から入る声部が、先の声部の旋律を上下反転させ、しかも音の長さを2倍にして追いかけます。1751年に出版されたバッハ晩年の『フーガの技法』にある4曲のカノンのうち、拡大を用いて組まれたのがこの曲です。本サイトではコントラプンクトゥス第15番の名で掲載しています。
ニ短調の2分の2拍子。2つの声部で書かれ、一方が細かい動きで進む間に、もう一方が同じ旋律を反転させ、引き延ばした形で歩みます。音の長さが違うため2声は次第にずれていき、途中で役割を替えて仕切り直されます。263秒で1374音、音域はB1からD6までで、最低音は61鍵の鍵盤の左端より1音下です。
上級レベル。速さの異なる2つの線を同時に保つ集中力が必要です。手の色分けで、細かく動く声部と引き延ばされた声部を見分け、A-Bループで区切った箇所を再生速度を落として練習してください。楽譜表示で、同じ旋律が反転し2倍の長さで現れる様子を確かめると、構造が見えてきます。
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作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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