説明
シューマンが1848年、長女マリーの7歳の誕生日のために書き始めた「子どものためのアルバム」作品68の巻頭曲です。全43曲からなるこの曲集は、前半が小さな子ども向け、後半が年長者向けという二部構成になっており、巻末には「音楽の座右の銘」と題した助言集まで添えられています。
ハ長調の4拍子。題名のとおり、この曲にあるのは旋律だけです。右手が歌い、左手は和音で支える——それ以上の仕掛けはありません。音域は3オクターブに収まり、手の移動もほとんどなく、8小節ごとの区切りが素直に続きます。
音数は300ほどで、技術的な難所はありません。だからこそ、音の長さと音量の差だけで歌を作る練習になります。旋律の頂点をどこに置くか、フレーズの終わりをどう収めるか。左手は一段下げ、右手だけが聞こえるように。この曲集の第1曲として、シューマンが最初に求めたのは指ではなく耳でした。
シューマンが娘マリーの7歳の誕生日に贈った43曲からなるピアノ曲集。子どもから大人まで楽しめる音楽的に豊かな作品
「子どものためのアルバム Op.68」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
この曲で身につけること
右手が旋律、左手が伴奏という、ピアノ曲の最も基本的な形です。両手の音量に差をつけ、旋律を浮かび上がらせることを学びます。
練習のポイント
- 左右の手は色分けされて流れてきます。まず左手の色だけを追って、伴奏を小さな音で弾けるようにしましょう。
- 右手は音と音の間を切らずにつなぐ(レガート)ことを意識します。
- 両手で弾くときは、旋律が伴奏に埋もれていないか、自分の耳で確かめてください。
この曲で試せる練習ガイド
流れる音符の読み方と、それを使った練習
音符の位置・長さ・色・明るさが何を表しているか、ガイドラインやペダル表示、楽譜表示への切り替えまで、画面の読み方をまとめました。
MIDIキーボードをつないで演奏モードで練習する
電子ピアノやMIDIキーボードをブラウザにつなぐ方法と、正しい鍵盤を押すまで曲が待ってくれる演奏モードの仕組み、できること・できないことを説明します。
作曲家について
ロベルト・シューマン (1810-1856)
ドイツ・ツヴィッカウ出身のロマン派を代表する作曲家です。文学的な感性を音楽に投影した詩的な作風が特徴で、妻クララ・シューマンも著名なピアニスト・作曲家でした。子供や家庭のための教育的なピアノ曲集「子供のためのアルバム」は、平明ながら詩情豊かな小品として親しまれています。本サービスでは、同曲集や「子どもの情景」Op.15の小品などを収録しています。
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