説明
曲集の後半「大きな子どものために」から、船乗りの歌を模した第36曲「イタリア水夫の歌」です。シューマンが1848年に書いた「子どものためのアルバム」Op.68の中でも、揺れるようなリズムが印象的な一曲です。
ト短調の8分の6拍子で、伴奏が波を漂う船を思わせ、旋律には海の広がりを思わせる伸びやかさがあります。1分半ほどの中に848音というやや密度の高い音数が詰め込まれ、両手の動きが忙しい活発な性格の作品です。音域はニ2から変ロ5で、61鍵の範囲に収まります。
中級レベルの作品で、細かな動きを保ちながらも、8分の6拍子の大きな揺れを失わないことが課題です。音数が多い部分でも拍の頭が埋もれないよう、旋律の大きなまとまりを意識すると、舟歌らしい流れが生まれます。手の色分けで両手の役割分担を確かめ、忙しい箇所は再生速度を落としてA-Bループで繰り返し、指が慣れたところで速度を戻すと、活発さと伸びやかさを両立しやすくなります。
シューマンが娘マリーの7歳の誕生日に贈った43曲からなるピアノ曲集。子どもから大人まで楽しめる音楽的に豊かな作品
「子どものためのアルバム Op.68」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ロベルト・シューマン (1810-1856)
ドイツ・ツヴィッカウ出身のロマン派を代表する作曲家です。文学的な感性を音楽に投影した詩的な作風が特徴で、妻クララ・シューマンも著名なピアニスト・作曲家でした。子供や家庭のための教育的なピアノ曲集「子供のためのアルバム」は、平明ながら詩情豊かな小品として親しまれています。本サービスでは、同曲集や「子どもの情景」Op.15の小品などを収録しています。
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