説明
シューマンの「子どものためのアルバム」Op.68(1848年)の中でも特によく知られ、発表会でもよく弾かれるのが、第10曲「楽しき農夫」です。原題は「仕事から帰る楽しき農夫」で、仕事を終えた喜びを表す明るい曲想が特徴とされてきました。
ヘ長調の4分の4拍子。旋律がまず左手に置かれ、右手が和音で伴奏する書法が特徴で、シンコペーションを含むリズムが軽快さを生み出しています。演奏時間50秒に352の音符という手頃な規模です。音域は変ロ2からヘ5で、61鍵のキーボードでも十分に弾けます。
難易度は初級ながら、低い音域の旋律を歌わせつつ右手の和音を軽く添える、という両手のバランスがこの曲の課題です。手の色分けを見ると、旋律がどちらの手にあるかが一目で分かります。再生速度を落として左手の旋律だけを聴き取り、右手の和音がそれを覆わない音量を探してください。弾く喜びを実感しやすい一曲です。
シューマンが娘マリーの7歳の誕生日に贈った43曲からなるピアノ曲集。子どもから大人まで楽しめる音楽的に豊かな作品
「子どものためのアルバム Op.68」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
この曲で身につけること
「楽しき農夫」。ヘ長調、4/4拍子で、旋律が左手にあり、右手が和音で伴奏します。いつもと逆の役割分担で、低い音域で旋律を歌うことを学びます。
練習のポイント
- このファイルは2つ目のトラックが空で、左手は3番目の色(紫)で流れます。紫だけを追い、旋律を左手一本で歌えるようにしてから右手を加えます。
- 右手の和音は短く軽く。旋律より必ず一段小さく保ちます。
- 0.75倍速で両手を合わせ、右手の和音が左手の旋律を覆っていないかを聴きます。
作曲家について
ロベルト・シューマン (1810-1856)
ドイツ・ツヴィッカウ出身のロマン派を代表する作曲家です。文学的な感性を音楽に投影した詩的な作風が特徴で、妻クララ・シューマンも著名なピアニスト・作曲家でした。子供や家庭のための教育的なピアノ曲集「子供のためのアルバム」は、平明ながら詩情豊かな小品として親しまれています。本サービスでは、同曲集や「子どもの情景」Op.15の小品などを収録しています。
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