説明
子どもが人生で初めて味わう痛みを描いた小品で、原題は「最初の喪失」を意味します。シューマンが1848年に書いた「子どものためのアルバム」Op.68の第16曲「はじめての悲しみ」で、曲集の前半「小さな子どものために」に置かれています。
ホ短調の4分の2拍子。短調の沈んだ響きと、静かに揺れるような旋律線が、大げさにならない範囲で悲しみを表現しています。演奏時間は80秒ほど、音数は314個と少なく、音域はホ2からト5までで、61鍵のキーボードでも弾けます。
初級レベルながら、テンポの緩急や音の間の取り方に演奏者の感情表現が試される一曲で、シューマンらしい繊細な情感が凝縮されています。音が少ない分、一音一音の重さとフレーズの終わりの収め方がそのまま聴こえます。再生速度を落として旋律の線を手の色分けで追い、どこで音を少し待つかを考えながら弾くと、静かな悲しみが過不足なく伝わります。
シューマンが娘マリーの7歳の誕生日に贈った43曲からなるピアノ曲集。子どもから大人まで楽しめる音楽的に豊かな作品
「子どものためのアルバム Op.68」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
この曲で身につけること
「はじめての悲しみ」。ホ短調、2/4拍子。音が少ないぶん、一音一音の重さとフレーズの終わり方がそのまま表情になります。次の音の前でわずかに待つ「間」を学びます。
練習のポイント
- まず一定のテンポで弾けるようにし、そのあとで、どこで少し待つかを決めます。最初から揺らすと、待つ場所が毎回変わってしまいます。
- フレーズの終わりの音は、前の音より小さく、そっと置くように。終わり方だけをA-Bループで繰り返し練習します。
この曲で試せる練習ガイド
長続きする練習記録のつけ方
練習時間が何から記録されるか、自己評価と習熟度、1日の区切りと連続日数の数え方、記録をなくさないための書き出しと読み込みを説明します。
作曲家について
ロベルト・シューマン (1810-1856)
ドイツ・ツヴィッカウ出身のロマン派を代表する作曲家です。文学的な感性を音楽に投影した詩的な作風が特徴で、妻クララ・シューマンも著名なピアニスト・作曲家でした。子供や家庭のための教育的なピアノ曲集「子供のためのアルバム」は、平明ながら詩情豊かな小品として親しまれています。本サービスでは、同曲集や「子どもの情景」Op.15の小品などを収録しています。
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