説明
水の流れをそのまま音に写した、「澄んだ流れ」という題の曲です。「25の練習曲」作品100の第7曲で、19世紀の性格的小品に数多い自然描写という題材を、ブルグミュラーは初級者が数十秒で弾き終えられる規模にまとめています。
右手に16分音符の音型が途切れなく続き、左手はその下で静かに和声を支えます。ト長調・4拍子で20秒あまりの短さに200を超える音が詰め込まれており、1秒あたりの音数は曲集の中でも多い部類です。流れは一定で、途中で立ち止まる場面はありません。
課題は、連続する音型に強弱の起伏をつけることです。同じ音型を機械的に繰り返すと、水ではなく機械の音になります。音の高さが上がるところで自然にふくらませ、下がるところで引くだけで、流れに表情が生まれます。手首を固めず、腕ごと横へ運ぶ感覚を保つことが、最後まで均等に弾き切る助けになります。
ブルグミュラーが作曲した初心者向けの練習曲集。曲ごとに標題が付き、技術と音楽表現を同時に学べる定番教材
「25の練習曲 Op.100」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
この曲で身につけること
「清らかな流れ」。右手が小川の流れのような細かい音型を絶え間なく弾き続けます。分散した音型を均一に流す練習です。
練習のポイント
- 右手の音型は、手の形を変えずに指だけで弾ける範囲が多いので、手首を上下させないように。
- 左手は流れの下で支える役です。右手だけで通せるようになってから、左手をそっと加えます。
作曲家について
ヨハン・ブルグミュラー (1806-1874)
ドイツに生まれ、後半生をパリで過ごした作曲家です。バレエ音楽「ラ・ペリ」の作曲でも知られますが、今日最も親しまれているのは「25の練習曲」Op.100に代表される教育用ピアノ曲集で、初学者にも弾きやすい親しみやすい旋律が特徴です。本サービスでは、「素直な心」「アラベスク」をはじめ、25の練習曲 Op.100の第1番から第18番を収録しています。
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