説明
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759)の作品に基づく一曲です。ヘンデルはロンドンで活躍したドイツ出身の作曲家で、クレメンティがこの教本を出した1801年のロンドンでも、その音楽は古典として親しまれ続けていました。土地の聴衆になじみ深い作曲家を教材に選ぶのは自然な判断でした。
ハ長調の4拍子。246音、75秒ほどの小品です。「エア」は歌うような性格の曲を指す呼び名で、この曲も技巧的な仕掛けを持たず、旋律を素直に歌わせる内容になっています。音数が少なく、右手と左手の役割もはっきり分かれています。
初級レベル。音が少ないぶん、一音ずつの長さと音量が目立ちます。4分の4拍子を数えながらも、旋律のフレーズがどこで息継ぎをするのかを決めて弾くこと。左手の和音は旋律より弱く保つ——この二つができれば、簡素な曲が急に音楽らしく聴こえます。
クレメンティが1801年に出版したピアノ教本。バロック・古典派の名曲をピアノ独奏用に編曲した50のレッスンからなる
「ピアノ演奏法の芸術 Op.42」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ムツィオ・クレメンティ (1752-1832)
イタリア・ローマに生まれ、若くしてイギリスに渡り、ロンドンを拠点にピアニスト・作曲家・楽器製造業者として活躍しました。「ピアノ奏法の父」とも呼ばれ、教則本「グラドゥス・アド・パルナッスム」やソナチネ集は今日も学習者の定番教材となっています。本サービスでは、「きらきら星」の主題やハイドン・モーツァルトの旋律を用いた教本 Op.42の小品と、ソナチネ Op.36-1の楽章を収録しています。
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