説明
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764)のクラヴサン曲集に収められた〈タンブーラン〉に基づく一曲です。タンブーランはプロヴァンス地方の太鼓の名で、低音に同じ音を打ち続けて太鼓の響きを模す書法がこの舞曲の約束事になっています。原曲は今もフランス・バロックの代表的な小品として知られます。
ホ短調の2分の2拍子。653音を1分に収めており、この教本の中では飛び抜けて音の密度が高い一曲です。右手が16分音符で駆け続ける上で、左手は太鼓を模した低音を刻み続けます。曲集の他の曲が初級と評価される中、この曲だけが中級とされているのはその速さと音数によります。
中級レベル。速さに任せて弾くと、太鼓の拍が流れて曲の骨格が消えます。左手の低音を一定の重さで打ち続けることが最優先で、右手の細かい動きはその上に乗せるものです。まず左手だけで拍を安定させてから両手を合わせるのが確実です。
クレメンティが1801年に出版したピアノ教本。バロック・古典派の名曲をピアノ独奏用に編曲した50のレッスンからなる
「ピアノ演奏法の芸術 Op.42」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ムツィオ・クレメンティ (1752-1832)
イタリア・ローマに生まれ、若くしてイギリスに渡り、ロンドンを拠点にピアニスト・作曲家・楽器製造業者として活躍しました。「ピアノ奏法の父」とも呼ばれ、教則本「グラドゥス・アド・パルナッスム」やソナチネ集は今日も学習者の定番教材となっています。本サービスでは、「きらきら星」の主題やハイドン・モーツァルトの旋律を用いた教本 Op.42の小品と、ソナチネ Op.36-1の楽章を収録しています。
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