説明
ムツィオ・クレメンティが1801年にロンドンで出版した教本《ピアノフォルテ奏法入門》Op.42 に収められた一曲です。この教本は運指法と音階の解説から始まり、続いて50曲ほどの短い練習曲を易しい順に並べるという構成で、19世紀を通じて各国語に訳され、当時最も広く使われたピアノ教則本のひとつになりました。
ハ長調の2拍子。36音、10秒ほどで終わる、この曲集で最も短い一曲です。18世紀の「前奏曲」は作品というより、これから弾く曲の調を耳と手に覚えさせるための短い導入を指しました。この曲もまさにそれで、ハ長調の主要な和音を分散させて一巡するだけの内容です。
初級レベル。楽譜を読む練習としても、手をハ長調の位置に置く準備としても使えます。短いからこそ、最初の一音から最後の一音まで音量と速度を保つことに集中できます。次に弾く曲の前に、指ならしとして通す使い方が本来の姿です。
クレメンティが1801年に出版したピアノ教本。バロック・古典派の名曲をピアノ独奏用に編曲した50のレッスンからなる
「ピアノ演奏法の芸術 Op.42」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ムツィオ・クレメンティ (1752-1832)
イタリア・ローマに生まれ、若くしてイギリスに渡り、ロンドンを拠点にピアニスト・作曲家・楽器製造業者として活躍しました。「ピアノ奏法の父」とも呼ばれ、教則本「グラドゥス・アド・パルナッスム」やソナチネ集は今日も学習者の定番教材となっています。本サービスでは、「きらきら星」の主題やハイドン・モーツァルトの旋律を用いた教本 Op.42の小品と、ソナチネ Op.36-1の楽章を収録しています。
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