説明
イグナツ・プレイエル(1757-1831)の作品に基づく一曲です。プレイエルはハイドンの弟子で、当時ヨーロッパで最も出版部数の多い作曲家のひとりでした。のちにパリでピアノ製造会社を興し、ショパンが愛用した楽器を作ることになります。ピアノ製造業も営んでいたクレメンティにとっては、同業の競合相手でもありました。
ト長調の2分の2拍子。422音、90秒ほどの緩徐曲です。「ラルゲット」はラルゴよりやや速い速度を指す言葉で、この曲も沈み込むほど遅くはなく、穏やかに流れます。旋律は装飾を交えて歌い、左手は伴奏の形を保ち続けます。
初級レベル。ゆっくりした曲では、左手の伴奏が単調になりがちです。同じ形の繰り返しでも、和声が変わる地点では響きの重さが変わります。そこを聴き分けて弾き分けると、伴奏が背景ではなく音楽の一部になります。右手は装飾音を急がず、旋律の線に収めること。
クレメンティが1801年に出版したピアノ教本。バロック・古典派の名曲をピアノ独奏用に編曲した50のレッスンからなる
「ピアノ演奏法の芸術 Op.42」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ムツィオ・クレメンティ (1752-1832)
イタリア・ローマに生まれ、若くしてイギリスに渡り、ロンドンを拠点にピアニスト・作曲家・楽器製造業者として活躍しました。「ピアノ奏法の父」とも呼ばれ、教則本「グラドゥス・アド・パルナッスム」やソナチネ集は今日も学習者の定番教材となっています。本サービスでは、「きらきら星」の主題やハイドン・モーツァルトの旋律を用いた教本 Op.42の小品と、ソナチネ Op.36-1の楽章を収録しています。
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