説明
フランスの古い歌〈ああ、お母さん、聞いて〉を主題にした一曲です。この旋律は英語圏では〈きらきら星〉やアルファベットの歌として、日本では〈きらきら星〉として知られており、モーツァルトが1781年頃に12の変奏曲 K.265 を書いたことでも有名です。クレメンティは同じ旋律を、教本 Op.42 の教材として簡潔に編み直しました。
ト長調の2拍子。212音、1分足らずの小品です。主題を示したあと、右手の音を細かく割った変奏が続くという、変奏曲の最も基本的な形をしています。左手は終始単純な伴奏に徹し、変化はすべて右手側に置かれています。
初級レベル。旋律を誰もが知っているぶん、音を並べれば曲になってしまうため、かえってごまかしが利きません。変奏で音が細かくなっても主題と同じテンポを保つこと。左手の伴奏を主題のときと同じ音量で弾き続けられれば、変奏曲としての形が聴こえてきます。
クレメンティが1801年に出版したピアノ教本。バロック・古典派の名曲をピアノ独奏用に編曲した50のレッスンからなる
「ピアノ演奏法の芸術 Op.42」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ムツィオ・クレメンティ (1752-1832)
イタリア・ローマに生まれ、若くしてイギリスに渡り、ロンドンを拠点にピアニスト・作曲家・楽器製造業者として活躍しました。「ピアノ奏法の父」とも呼ばれ、教則本「グラドゥス・アド・パルナッスム」やソナチネ集は今日も学習者の定番教材となっています。本サービスでは、「きらきら星」の主題やハイドン・モーツァルトの旋律を用いた教本 Op.42の小品と、ソナチネ Op.36-1の楽章を収録しています。
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