説明
題名の「テンポ・ディ・ミヌエッタ」は「メヌエットのテンポで」という意味で、舞曲名そのものではなく速さと性格を示す言い方です。パルティータ第5番ト長調の5曲目にあたり、サラバンドとパスピエの間に置かれています。6曲のパルティータは1731年に『クラヴィーア練習曲集』第1部としてまとめて出版されました。
メヌエットらしい中庸の4分の3拍子で、軽やかな動きが続きます。79秒で333音と、この組曲の中では短く音数も少ない楽章で、音域はG2からB5までと狭く、61鍵の鍵盤に十分収まります。
第5番の中では比較的取り組みやすい、中級の楽章です。課題は3拍子の拍節感を保つことで、1拍目に軽い重心を置き、小節ごとの区切りが重くならないように進める必要があります。再生速度を落として拍の流れを聴き、A-Bループで短いフレーズを繰り返しながら、両手の動きを手の色分けで確認するとよいでしょう。パルティータに取り組む最初の一曲としても選びやすい長さです。
バロック時代の組曲形式の作品。様々な舞曲が連なり、バッハのパルティータは鍵盤音楽の最高傑作とされる
「パルティータ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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