説明
32分音符の細かな飾りが拍の中を埋め尽くす、イ短調のアルマンドです。《パルティータ第3番》の第2楽章で、Mutopia が底本にしたバッハ全集(旧全集)第43巻の版をもとにしています。アルマンドはドイツ起源の舞曲ですが、バッハの組曲では踊りを離れ、ゆったりした4拍子の1拍1拍に、最も細かな音符が書き込まれる場になっています。
4分音符ぶんの弱起から始まり、右手は32分音符の走句と付点のリズムを細かく織り交ぜて進みます。タイで保たれた音の上を別の声部が動き、1つの手の中に2つ、3つの線が重なる箇所も少なくありません。左手は8分音符の歩みを基本に、ときおり右手と同じ32分音符の飾りで応えます。前半と後半はそれぞれ繰り返されます。
上級レベル。難しさは速さではなく、拍の中に詰め込まれた音の長さを正確に収めることにあります。楽譜表示で、細かい音符と付点がどの拍に属するかを確かめてから弾くと、流れが崩れません。再生速度を落とし、A-Bループで1拍ぶんの走句を繰り返して、タイで残す音が途中で切れていないかを耳で確かめてください。
バロック時代の組曲形式の作品。様々な舞曲が連なり、バッハのパルティータは鍵盤音楽の最高傑作とされる
「パルティータ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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