説明
パルティータ第5番ト長調の4曲目に置かれたサラバンドです。組曲ではアルマンドとコレンテの後、メヌエットのテンポでとパスピエの前に位置し、速い楽章が続く中で歩みを緩める役割を担っています。サラバンドは3拍子のゆっくりした舞曲で、バッハの組曲では中心となる楽章のひとつです。
ト長調の4分の3拍子。2拍目に重みが置かれやすいサラバンド特有の拍節の中で、旋律が装飾を伴ってゆったりと流れていきます。127秒で502音と、同じ組曲の前奏曲やジーグに比べると音の密度はずっと低くなります。音域はA1からC6までで、最低音は61鍵の鍵盤の左端より下にありますが、オクターブをずらせば61鍵に収まります。
難易度は上級。音数は多くありませんが、遅いテンポの中で旋律の線を途切れさせず、伴奏の声部との釣り合いを保つことが求められます。再生速度を落として和声の移り変わりを聴き取り、A-Bループで一つのフレーズを繰り返して、装飾音が拍の流れを乱していないかを確かめてください。手の色分けを見ると、旋律と伴奏の役割分担が分かりやすくなります。
バロック時代の組曲形式の作品。様々な舞曲が連なり、バッハのパルティータは鍵盤音楽の最高傑作とされる
「パルティータ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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