説明
左手が休符をはさんでイ短調の和音を一音ずつ置き、その上で右手が付点のリズムで旋律を刻み始めるコレンテです。《パルティータ第3番》の第3楽章にあたり、Mutopia の底本では「クーラント」と題されていますが、このサイトではバッハが出版時に用いたイタリア語の名「コレンテ」で掲げています。重々しいフランス式ではなく、速く走るイタリア型の舞曲です。
3拍子。16分音符3つの弱起から始まり、右手の途切れない16分音符と、付点8分音符と16分音符を組み合わせたリズムが交互に現れます。同じ音型を音の高さを変えて繰り返す反復進行が多く、右手が低いミの音に何度も立ち返りながら上の声を動かす箇所もあります。終わり近くでは、左手がミのオクターブを付点のリズムで打ち続け、その上で右手が和声を巡ります。
上級レベル。3分近く速さを保ちながら、走句の中で和声が変わる地点を見失わないことが課題です。反復進行は1回目の形を覚えれば、あとは高さが変わるだけなので、楽譜表示で同じ型の繰り返しを見つけておくと譜読みが楽になります。左手のオクターブが続く箇所は、A-Bループと再生速度の調整で、跳躍が遅れずに拍へ収まるまでさらってください。
バロック時代の組曲形式の作品。様々な舞曲が連なり、バッハのパルティータは鍵盤音楽の最高傑作とされる
「パルティータ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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