説明
第5番の中でも特によく知られ、単独で学習曲として取り上げられることも多いのが、サラバンドのあとに置かれたこのガヴォットです。ガヴォットはフランスの民俗舞踊に由来する宮廷舞曲で、バロックの組曲では軽快な挿入舞曲として用いられました。「フランス組曲」第5番ト長調では4曲目にあたります。
ト長調、2分の2拍子。演奏時間は約1分40秒、音数は326です。ガヴォットの特徴は、小節の半ばから始まるアウフタクトのリズムで、この曲も2拍分の弱起から旋律が始まります。右手の明快な旋律を左手が軽く支える見通しのよい書法で、前半は属調に向かい、後半で主調に戻る2部分形式です。
中級レベルとされていますが、音数は少なめで、旋律の歌い方に集中しやすい曲です。課題は、小節の途中から始まるフレーズを拍の頭と取り違えず、ガヴォットらしい弾みを保つことです。音はD2からC6の間に収まり、61鍵で弾けます。再生速度を落として手の色分けでフレーズの始まる位置を確かめ、A-Bループで繰り返すと、拍節感が自然に身につきます。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
「フランス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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