説明
2拍目に置かれた重みが引き延ばされ、独特の落ち着きを生むホ長調・4分の3拍子のサラバンドです。フランス組曲第6番BWV 817の第3曲で、アルマンド、クーラントに続く組曲の中心楽章にあたります。サラバンドはもとはスペインから伝わった舞曲ですが、バッハの時代には遅く荘重な3拍子の舞曲となり、組曲の中で最も表情の深い楽章が置かれる場所になっていました。速い舞曲が続く第6番の中で、ここは数少ない落ち着いた時間です。
前半・後半を繰り返す二部形式で、約75秒に288音と、組曲の中では音の少ない、ゆっくりした楽章です。音域はC#2からB5まで使います。
音数が少ないぶん、一音ごとの響きと和声の移り変わりがよく聴こえる楽章です。速く弾く技術より、旋律を途切れずに歌わせることと、音を伸ばす長さを正しく保つことが課題になります。再生速度を落として和音の変わり目を耳で追い、手の色分けで旋律と伴奏のバランスを確かめると、静かな楽章の中の起伏が見えてきます。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
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作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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