説明
ガヴォットとルールの間に挟まれたブーレは、「フランス組曲」第5番ト長調の5曲目です。組曲の基本となるアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの間に、ガヴォットやブーレのような軽い舞曲を挟むのがバロックの組曲の習慣で、この曲もそうした挿入舞曲の一つです。
ト長調、2分の2拍子。音数は375と組曲の中でも少なめで、演奏時間は約2分です。ブーレはフランス起源の速い2拍子の舞曲で、小節の後半から始まる弾むリズムが特徴です。2つの声部が軽快に動き、短い動機を繰り返しながら前に進みます。前後のガヴォットやルールと比べても、拍の弾みが最も前に出る楽章です。
中級レベルで、音の密度は高くありませんが、リズムの切れの良さが求められます。課題は、2分の2拍子の大きな2拍を保ち、跳躍する音型をはっきり弾き分けることです。第5番のほかの楽章と同じくD2からC6の音域で、61鍵の鍵盤で足ります。再生速度を落として手の色分けで両手の動きを確かめ、A-Bループで拍頭の位置を確認しながら練習すると、舞曲らしい弾みを保ったまま仕上げられます。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
「フランス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
バッハの作品一覧を見る →