説明
バッハの「フランス組曲」第6番ホ長調の開始楽章です。6曲の組曲のうち最初の5曲は1722年の「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」に含まれていますが、第6番はそれより後の写本で伝わっています。第6番は6曲の中で最も舞曲の数が多く、ポロネーズやメヌエットなども含みます。
ホ長調、4分の4拍子。演奏時間は約1分30秒、音数は663です。右手の16分音符の流れが途切れずに続き、左手がそれを支えながら、ときに模倣で応える2声に近い書法で書かれています。前半で属調のロ長調に向かい、後半で主調に戻る2部分形式で、明るく穏やかな響きが組曲の冒頭を作ります。
中級レベルで、右手の細かい音符を均一に、なめらかに保つことが求められます。課題は、16分音符の流れの中でも和声の変化を感じ、フレーズに方向を持たせることです。シャープの多いホ長調なので、黒鍵を含む指使いを先に決めておくと安定します。音域はE2からB5までで61鍵に収まります。再生速度を落として手の色分けで両手の線を確かめ、A-Bループで区切って練習してください。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
「フランス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
バッハの作品一覧を見る →