説明
細かい音符が途切れず走る、ホ長調・4分の3拍子のクーラントです。フランス組曲第6番BWV 817の第2曲として、落ち着いたアルマンドに続いて組曲に動きを生み出します。「フランス組曲」という名はバッハ自身がつけたものではなく後世に定着した呼び名で、この組曲も冒頭はアルマンド、クーラント、サラバンドという伝統的な骨格をとっています。
クーラントは「走る」を意味するフランス語に由来する舞曲名で、ここでは細かい音符が途切れず流れる書法がとられています。3/2拍子でリズムの揺れを楽しむフランス型より、流れの速いイタリア型のコレンテに近い性格です。前半・後半を繰り返す二部形式で、音域はC#2からB5までです。
約1分で479音と密度が高く、テンポを一定に保ったまま一音ずつを粒立てて弾く力が試されます。走る音型ほど急ぎやすいので、再生速度を落として拍の頭を確かめながら弾き、慣れたら少しずつ速度を戻すのが近道です。楽譜表示で音型の形を目で追うと、どこで手が交代しているかが把握しやすくなります。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
「フランス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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