説明
バッハの「フランス組曲」は6曲からなる鍵盤組曲で、最初の5曲は1722年の「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」に書き込まれています。「フランス」の名はバッハ自身によるものではなく、後世に定着した呼び名です。第3番ロ短調は、アルマンド、クーラント、サラバンドに続いてメヌエット(トリオ付き)やアングレーズを挟み、ジーグで終わる構成です。
ロ短調、4分の4拍子。ここに収められたデータは演奏時間約1分14秒、音数511で、組曲全体ではなく、4分の4拍子の楽章(アルマンドと考えられます)1曲分の規模です。アルマンドは中庸なテンポの4拍子の舞曲で、細かい音符が途切れずに流れ、両手の声部が絡み合いながら進みます。ロ短調の落ち着いた暗さが、組曲の始まりの雰囲気を作ります。
中級レベルで、両手の声部を均一な流れで弾き続けることが求められます。課題は、細かい音型の中でも和声の移り変わりを聴き、フレーズの方向を見失わないことです。音域はC♯2からB5までで61鍵に収まります。再生速度を落として手の色分けで左右の線を確かめ、A-Bループで区切って練習してから、組曲の他の舞曲とテンポや性格を比べてみてください。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
「フランス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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