説明
フランス組曲はバッハの6つの鍵盤組曲からなる曲集で、第6番ホ長調BWV 817はその最後に置かれた組曲です。アルマンド、クーラント、サラバンドのあとに、ガヴォットやポロネーズ、ブーレ、メヌエットといった当時流行の舞曲が挟まれ、ジーグで閉じられます。ブーレはそうした挿入舞曲の一つで、組曲の後半に軽快な推進力を加えます。
ホ長調、2分の2拍子。ブーレはフランス起源の速い2拍子の舞曲で、弱起から入るのが典型です。前半と後半をそれぞれ繰り返す二部形式の舞曲で、上声の快活な旋律に低音がはっきりした足取りで応えます。音域は最低音B1から最高音B5まで、ちょうど4オクターブにわたります。
演奏時間は約1分ですが音数は542と多く、中級の中でも指がよく回ることが求められます。2分の2拍子を1小節2つで感じ、拍ごとに重くならないことが軽さの鍵です。まず再生速度を落とし、手の色分けで両手の動きを確かめてから、速い箇所をA-Bループで区切って練習すると、テンポを上げても音の粒がそろいます。
バッハが作曲した6つの鍵盤楽器のための組曲。バロック時代の舞曲形式を優雅に取り入れた作品群
「フランス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
バッハの作品一覧を見る →