説明
副題の「スロー・ドラッグ」は当時の黒人社交ダンスの一種で、ツーステップより遅く、足を引きずるように踊る様式を指します。1901年の作で、ジョプリンの弟子であり友人でもあったスコット・ヘイデンとの共作です。ヘイデンはセダリア時代の教え子で、ジョプリンは彼と4曲を共作しました。
題名どおり、速く駆けるのではなく、ゆったりと重心を落として進む変ロ長調の曲です。旋律は素直で反復が多く、跳ねるリズムよりも歌う線のほうが前に出ます。共作のためか、ジョプリン単独の作品に比べると楽節ごとの個性の差がはっきりしています。
テンポを落として弾くことが、この中級曲では様式そのものです。遅いテンポでは左手の低音と和音の間隔がごまかせなくなるため、拍の均等さがかえって試されます。踊りの伴奏として書かれた曲なので、拍子が揺れないことが何より優先されます。
スコット・ジョプリンを中心とした、シンコペーションを効かせたアメリカ発祥のラグタイム音楽を収録。ジャズ誕生の土壌となった軽快なジャンル
「ラグタイム」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
スコット・ジョプリン (1868-1917)
アメリカ・テキサス州に生まれたアフリカ系アメリカ人の作曲家で、「ラグタイムの王」と呼ばれています。シンコペーションを効かせた軽快なリズムと洗練された和声を融合させ、「メイプルリーフ・ラグ」の大ヒットによりジャンルを一躍全国的に広めました。本サービスには「ジ・エンターテイナー」や「イライト・シンコペーションズ」など18曲を収録しています。
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