説明
ジョプリンが生前に出版した最後のラグで、1914年、自ら設立したスコット・ジョプリン音楽出版社から出されました。表紙には「シンコペーションズ・クラシック」とフランス語まじりの副題が添えられています。梅毒による健康の悪化で、3年後に彼は世を去りました。オペラ《トリーモニシャ》の上演に力を注ぎ、報われなかった晩年の作品です。
楽節を並べていく通常のラグと違い、主題が戻ってくるロンドに近い構成を持つ変ロ長調・4拍子の曲で、途中には短調の楽節が置かれます。長調と短調を行き来する設計は初期のラグには見られないもので、彼が最後にたどり着いた場所を示しています。
このカタログのジョプリン作品では唯一の上級曲で、楽節ごとに書法が変わるため、切り替えの準備が要ります。短調の楽節では音色を変え、戻ってきた主題を単なる繰り返しに聴かせないこと。構成が複雑なぶん、全体をどう配分するかが演奏の中心になります。
スコット・ジョプリンを中心とした、シンコペーションを効かせたアメリカ発祥のラグタイム音楽を収録。ジャズ誕生の土壌となった軽快なジャンル
「ラグタイム」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
スコット・ジョプリン (1868-1917)
アメリカ・テキサス州に生まれたアフリカ系アメリカ人の作曲家で、「ラグタイムの王」と呼ばれています。シンコペーションを効かせた軽快なリズムと洗練された和声を融合させ、「メイプルリーフ・ラグ」の大ヒットによりジャンルを一躍全国的に広めました。本サービスには「ジ・エンターテイナー」や「イライト・シンコペーションズ」など18曲を収録しています。
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