説明
コルネット奏者でありバンドマスターでもあったP・G・ロウリーに献呈されたラグで、1902年にジョン・スタークから出版されました。ロウリーはサーカスの黒人楽団を率いて各地を回った音楽家で、この献辞は、ラグタイムがピアノだけでなく吹奏楽の演目としても広まっていった当時の事情を映しています。
「ラグタイム・ツーステップ」の副題を持つハ長調の曲で、楽節ごとに性格をはっきり変えていきます。右手には和音を伴った厚い書法が多く、音数はジョプリンのラグの中でも多い部類に入ります。中間の楽節ではヘ長調へ移り、響きが一段やわらかくなります。
右手の和音が厚いため、旋律の一番上の音だけを浮かせる弾き分けが要る中級曲です。和音を全部同じ強さで鳴らすと、音の塊が続くだけで旋律が見えなくなります。左手は跳躍を正確に、右手は上声を歌わせる——この役割分担がはっきりすると、曲が一気に立体的になります。
スコット・ジョプリンを中心とした、シンコペーションを効かせたアメリカ発祥のラグタイム音楽を収録。ジャズ誕生の土壌となった軽快なジャンル
「ラグタイム」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
スコット・ジョプリン (1868-1917)
アメリカ・テキサス州に生まれたアフリカ系アメリカ人の作曲家で、「ラグタイムの王」と呼ばれています。シンコペーションを効かせた軽快なリズムと洗練された和声を融合させ、「メイプルリーフ・ラグ」の大ヒットによりジャンルを一躍全国的に広めました。本サービスには「ジ・エンターテイナー」や「イライト・シンコペーションズ」など18曲を収録しています。
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