説明
ラグタイムではなく、ハバネラのリズムに基づいた曲で、「メキシカン・セレナーデ」の副題を持ちます。1909年の作で、ジョプリンが生きたセントルイスやニューオーリンズには、カリブ海経由のラテン音楽の語法が流れ込んでおり、この曲はその影響を最も直接に示した一例として知られます。1973年の映画《スティング》で使われ、広く知られるようになりました。
左手は低音と和音を跳ね回る代わりに、付点を含むハバネラの型を2拍子で静かに刻み続けます。その上を歌うヘ長調の旋律は息が長く、ラグタイムの跳ねるリズムとはまったく別の時間の流れを持っています。ジョプリンの作品の中で、最も歌に近い一曲です。
左手の型が単純なだけに、その均一さがそのまま曲の質になる中級曲です。付点のリズムを甘く崩さないこと。右手は旋律を切らずに歌わせ、和音の中に埋もれさせないこと。ラグとして弾こうとすると、この曲の持ち味は失われます。
スコット・ジョプリンを中心とした、シンコペーションを効かせたアメリカ発祥のラグタイム音楽を収録。ジャズ誕生の土壌となった軽快なジャンル
「ラグタイム」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
スコット・ジョプリン (1868-1917)
アメリカ・テキサス州に生まれたアフリカ系アメリカ人の作曲家で、「ラグタイムの王」と呼ばれています。シンコペーションを効かせた軽快なリズムと洗練された和声を融合させ、「メイプルリーフ・ラグ」の大ヒットによりジャンルを一躍全国的に広めました。本サービスには「ジ・エンターテイナー」や「イライト・シンコペーションズ」など18曲を収録しています。
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