説明
このラグが出た1908年、ジョプリンは教本《スクール・オブ・ラグタイム》を自費出版し、その序文で「速く弾いてはいけない。ラグタイムを速く弾くのは決して正しくない」と書きました。当時すでに、流行に乗った奏者たちが彼のラグを速度競争の材料にしていたことへの抗議でもありました。
主要な楽節は変ロ長調、後半のトリオは下属調の変ホ長調で書かれ、曲はそのまま変ホ長調で閉じられます。行進曲から受け継いだこの調の配置は、ジョプリンのラグにほぼ共通する骨格です。右手には三度や六度の重音が多く、響きに厚みがあります。
右手の重音を粒をそろえて鳴らすことが、この中級曲の課題です。二つの音のうち上の音だけが旋律なので、下の音を控えめに保つ必要があります。左手は跳躍を正確に。そして作曲者自身の指示どおり、速さを目標にしないこと。
スコット・ジョプリンを中心とした、シンコペーションを効かせたアメリカ発祥のラグタイム音楽を収録。ジャズ誕生の土壌となった軽快なジャンル
「ラグタイム」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
スコット・ジョプリン (1868-1917)
アメリカ・テキサス州に生まれたアフリカ系アメリカ人の作曲家で、「ラグタイムの王」と呼ばれています。シンコペーションを効かせた軽快なリズムと洗練された和声を融合させ、「メイプルリーフ・ラグ」の大ヒットによりジャンルを一躍全国的に広めました。本サービスには「ジ・エンターテイナー」や「イライト・シンコペーションズ」など18曲を収録しています。
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