説明
低いF2から左手が半音ずつ16分音符で上っていく、左手のための半音階の練習曲です。ヘ長調、4/4拍子で、左手の音数が右手を大きく上回ります。右手は2分音符や4分音符の和音で始まり、途中からは16分音符の音階で下りてくる動きも加わります。演奏時間は約18秒、音数は143で、第7番より速めのテンポです。
直前の第7番が右手に与えた半音階を、ここでは左手に移しています。両手を同じ課題で鍛えるよう、隣り合う番号で役割を入れ替えるのも、160曲を8小節ずつに収めたこの作品821の組み立て方です。
初級向けですが、左手の半音階を速めのテンポでそろえるのは簡単ではありません。左手は右手より指使いの感覚がつかみにくいため、まず左手だけを再生速度を落として練習し、親指をくぐらせる位置を決めておくとよいでしょう。手の色分けで左手の動きを追い、第7番と続けて弾き比べると、左右の手の得意・不得意がよく分かります。音域はF2からC6で、61鍵の電子ピアノに収まります。
ツェルニーが作曲した160曲からなる練習曲集で、各曲がわずか8小節にまとめられているのが特徴。短時間で特定の技術に集中して取り組めるため、初心者が基礎テクニックを効率よく身につけるのに適している。
「8小節の練習曲 Op.821」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
カール・ツェルニー (1791-1857)
ウィーンに生まれ、ベートーヴェンに師事し、後にリストを教えたことでも知られるピアニスト・作曲家です。生涯に800を超える作品番号を持つ膨大な数のピアノ練習曲を残したことで有名で、その体系的な教育的作品群は今日も世界中のピアノ学習で広く用いられています。本サービスでは、「160の8小節練習曲」Op.821と「全調による段階的な50の練習曲」Op.840からの抜粋を収録しています。
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