説明
「グノシエンヌ」の第3番で、3曲の中でもっとも規模が大きく、起伏もはっきりしています。第1番・第2番と同じく小節線も拍子記号も書かれず、楽譜には演奏の指示というより心得のような言葉が散りばめられています。サティは生涯を通じてこうした言葉遊びを手放さず、それ自体が作品の一部になっています。
イ短調を軸に、増2度を含む旋法的な音階が旋律に東方的な色合いを与えます。左手の伴奏音型は変わらず繰り返され、その上で旋律だけが形を変えていきます。5分を超える長さに対して音は600ほどで、音の少なさがそのまま時間の広さとして感じられます。
中級とされるのは技術ではなく、長さと集中の問題です。同じ伴奏が5分続くあいだ、テンポを保ちながら単調にしないこと。小節線がないぶん、どこで区切り、どこで間を取るかは奏者が決めます。3曲を通して弾くなら、この曲で初めて訪れる起伏をどう扱うかが、全体の締めくくりを決めます。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
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この曲で身につけること
グノシエンヌ第3番。5分を超える、3曲の中でもっとも大きな曲で、変わらずに続く伴奏の上で旋律だけが形を変えていきます。長い曲を、テンポを保ったまま単調にならずに弾き通す集中力を学びます。
練習のポイント
- 曲の中で一度だけ訪れる高まりがどこに来るかを先に聴いて確かめ、そこに向けて全体の音量を配分します。
- 長い曲なので、区切りごとにA-Bループで仕上げながら、練習ノートに練習時間を残していきましょう。
作曲家について
エリック・サティ (1866-1925)
フランス・オンフルール出身の作曲家で、モンマルトルのキャバレーで活動しながら独自の音楽美学を追求した異色の存在です。過剰な感情表現を排したシンプルな音楽やユーモラスな作品タイトルで知られ、後のミニマル・ミュージックやアンビエント音楽にも影響を与えました。本サービスでは、「ジムノペディ」「グノシエンヌ」の各曲や「やせっぽちのダンス」などを収録しています。
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