説明
1890年頃に書かれた「グノシエンヌ」の第1番です。サティの造語とされる題名の由来ははっきりせず、クレタ島の古代都市クノッソスとも、知を意味するグノーシスとも言われます。ジムノペディが静止した風景だとすれば、こちらは東方を思わせる旋法的な旋律が漂う、もう少し陰のある音楽です。
楽譜には小節線も拍子記号も書かれていません。その代わり、「とても輝かしく」「問いかけるように」「思考の先端で」といった風変わりな指示が随所に添えられ、演奏者に解釈を委ねています。左手は一定の伴奏音型を繰り返し、右手の旋律は増2度を含む独特の音階で歌われます。
技術的な難所はほとんどなく、初級者でも音は追えます。難しいのは時間の扱いです。小節線がないということは、どこで区切るかを自分で決めるということでもあります。まず左手を一定に保ち、その上で旋律をどう伸ばし、どこで間を取るかを試していくこと。同じ譜面から、奏者ごとに違う音楽が立ち上がります。
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この曲で身につけること
グノシエンヌ第1番。サティの原譜には小節線も拍子記号もなく、どこで区切るかが弾き手にゆだねられています。左手が同じ伴奏音型をくり返し、右手が増2度を含む東洋風の音階で旋律を歌います。
練習のポイント
- このサイトの楽譜表示はMIDIから作っているため、便宜上の小節線が入っています。原譜にはないことを知ったうえで、自分なりの区切りを探しましょう。
- まず左手の伴奏を一定に保てるようにしてから、旋律をどれくらい伸ばし、どこで間をとるかを試します。
- 増2度(半音3つ分の音程)が出てくる場所を、流れる音符で鍵盤上の位置として確かめておくと迷いません。
作曲家について
エリック・サティ (1866-1925)
フランス・オンフルール出身の作曲家で、モンマルトルのキャバレーで活動しながら独自の音楽美学を追求した異色の存在です。過剰な感情表現を排したシンプルな音楽やユーモラスな作品タイトルで知られ、後のミニマル・ミュージックやアンビエント音楽にも影響を与えました。本サービスでは、「ジムノペディ」「グノシエンヌ」の各曲や「やせっぽちのダンス」などを収録しています。
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