説明
ショパンが10代の終わりに書いたとされるノクターンで、生前には出版されず、没後に友人ユリアン・フォンタナの手で作品72として世に出ました。作品番号は遺作のために後から付けられたもので、実際の作曲時期は作品9のノクターンよりも早いと考えられています。
ホ短調の4拍子。左手が三連符の分散和音を絶えず刻み、その上を右手の旋律が静かに歌います。中間部では和声が濃くなり、装飾も増えますが、初期作らしく全体の構成は簡潔です。3分ほどの作品で、音数は1100ほどです。
中級とされるのは、技術的な負担が比較的軽いためです。ただし、左手の三連符を均等に保ちながら右手を自由に歌わせる、というノクターンの基本課題はすでにここにあります。左手を先に仕上げ、意識せずに刻めるようにしてから右手を載せること。後年の名作に進む前の、良い足がかりになる一曲です。
ショパンの代表的なジャンル。夜の静けさや詩的な雰囲気を表現した、美しく抒情的なピアノ曲集
「ノクターン(夜想曲)」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
この曲で身につけること
10代の終わりごろに書かれたとされる、ホ短調のノクターン(遺作)。左手が三連符の分散和音を弾き続け、その上で右手が静かに歌います。ノクターンの基本の形を、比較的やさしい技術で学べます。
練習のポイント
- 左手の三連符を、意識しなくても流れるようになるまで先に仕上げます。左手だけを0.5倍速でループしましょう。
- 左手は手を広げた分散和音です。ペダル表示を見ながら、和音が変わるところで踏み替えます。
- 右手を加えたら、左手は常に一段小さく。旋律が伴奏に埋もれていないかを聴きます。
作曲家について
フレデリック・ショパン (1810-1849)
ポーランドに生まれ、パリを拠点に活躍した作曲家で、ほぼピアノ曲のみを作曲したことで知られる稀有な存在です。祖国への望郷の念をマズルカやポロネーズに込める一方、バラードや練習曲では詩的な旋律と革新的な和声を融合させました。本サービスでは、「革命」をはじめとする練習曲、バラード第1番・第4番、ノクターン、前奏曲集 Op.28などを収録しています。
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