説明
ショパンが20歳前後に書き、1832年に出版した作品9の3つのノクターンは、彼がこの形式で世に問うた最初の作品です。ノクターンという形式自体はアイルランドの作曲家ジョン・フィールドが創始したもので、ショパンはそれを引き継ぎ、装飾と和声の面で大きく作り変えました。
変ロ短調の4分の6拍子。左手が広く分散した伴奏を絶え間なく保ち、その上で右手の旋律が歌います。旋律は同じ形で戻るたびに装飾を変え、即興のように姿を変えていきます。中間部は変ニ長調に開け、静けさの中で和声が移ろいます。4分半ほどの作品です。
課題は、細かい装飾を旋律の流れの中に溶け込ませることです。装飾を正確に弾こうとするほどテンポが止まり、歌が途切れます。装飾は飾りではなく旋律の一部として、次の音へ向かう勢いの中で通過させること。左手は広い音域を移動するため、跳躍のたびに音量が上がらないよう抑える必要があります。
ショパンの代表的なジャンル。夜の静けさや詩的な雰囲気を表現した、美しく抒情的なピアノ曲集
「ノクターン(夜想曲)」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フレデリック・ショパン (1810-1849)
ポーランドに生まれ、パリを拠点に活躍した作曲家で、ほぼピアノ曲のみを作曲したことで知られる稀有な存在です。祖国への望郷の念をマズルカやポロネーズに込める一方、バラードや練習曲では詩的な旋律と革新的な和声を融合させました。本サービスでは、「革命」をはじめとする練習曲、バラード第1番・第4番、ノクターン、前奏曲集 Op.28などを収録しています。
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