説明
中心にあるのは、変ホとハのような6度の重音を右手が8分音符で繰り返し打つ音型です。ハ短調の3/8拍子という短い拍子の中で和声の響きを刻み、左手は低音と和音の音で拍の頭を支えます。全48小節のうち後半16小節で調号がなくなってハ長調となり、明るく終わります。演奏時間は約56秒、音数は410です。
ツェルニーのOp.840で、第1番がハ長調からハ短調へ進んだのに対し、この曲は逆にハ短調で始まってハ長調へ移ります。同じ主音の長調と短調を組み合わせる曲集の考え方が、向きを変えて現れています。
初級向けです。6度の重音を同じ強さで打ち続けるには、手の形を保ったまま手首を柔らかく使うことが大切です。上の音が旋律の役割を持つ場面では、上の指を少しだけ深く弾くと歌う線が浮かびます。楽譜表示で短調から長調へ移る場所を確かめ、再生速度を落として響きの変化を聴いてみてください。音域はG2からG6で、61鍵の電子ピアノに収まります。
ツェルニーが全24調を網羅して作曲したメロディアスな練習曲集。技術と音楽性を同時に磨ける教材として親しまれている
「全調による段階的な50の練習曲 Op.840」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
カール・ツェルニー (1791-1857)
ウィーンに生まれ、ベートーヴェンに師事し、後にリストを教えたことでも知られるピアニスト・作曲家です。生涯に800を超える作品番号を持つ膨大な数のピアノ練習曲を残したことで有名で、その体系的な教育的作品群は今日も世界中のピアノ学習で広く用いられています。本サービスでは、「160の8小節練習曲」Op.821と「全調による段階的な50の練習曲」Op.840からの抜粋を収録しています。
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