説明
4つの即興曲 D.899 の第2曲です。第1曲が主題の変容で長い時間を組み立てるのに対し、この曲は絶え間なく流れる音型そのものが主役になります。シューベルトは晩年、ピアノ曲にも歌曲と同じ長い呼吸を持ち込みましたが、ここではその呼吸が速い音の流れとして現れます。
変ホ長調の3拍子。右手が三連符の音型を切れ目なく奏で、左手が和音で支えます。中間部では突然ロ短調に転じ、跳ねるリズムの力強い主題が現れて対照をなします。最後はこの短調の主題が戻り、長調に解決しないまま曲を閉じます。5分ほどの中に3100の音があります。
上級とされるのは、流れる音型を5分間保つ持久力と均質さが要るためです。指を高く上げず、鍵盤の近くで回すこと。速さより粒のそろいを優先し、音階が上がるところで自然にふくらませると単調さを免れます。中間部は性格がまったく違うので、音色を切り替える判断も必要です。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
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作曲家について
フランツ・シューベルト (1797-1828)
ウィーンに生まれた作曲家で、わずか31歳で世を去りながら、歌曲(リート)を中心に膨大な作品を残しました。旋律の美しさと転調の妙で知られ、「魔王」などの歌曲は今日でも広く歌われています。ピアノ曲でも「即興曲集」など叙情性豊かな作品を残しています。本サービスでは、即興曲 Op.90・Op.142や「ハンガリー風のメロディ」などを収録しています。
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