説明
劇音楽「ロザムンデ」にも用いられた変ロ長調の優美な旋律を、2分の2拍子で5回変奏していく作品で、1827年作曲の4つの即興曲D.935(Op.142)の第3曲です。曲集はシューベルトの没後、1839年に出版されました。シューマンがソナタと見なした3曲の外に置かれる、独立した変奏曲です。
変ロ長調の2分の2拍子。優美な主題が5つの変奏で性格を変えながら展開し、細かな音型で飾られる変奏、変ロ短調に転じる陰りのある変奏などを経て、後半では技巧的なパッセージも登場します。最後は主題の穏やかな姿を思い起こさせて静かに閉じられます。約11分で6380音ほどと、曲集の中でもっとも長い一曲です。
レベルは上級で、音域の広さから76鍵以上の鍵盤が求められます。変奏ごとに異なる音色やタッチを描き分ける表現力と、長い曲を通して主題とのつながりを見失わない構成力が求められます。変奏ごとにA-Bループで区切って練習し、再生速度を落として細かい音型の指づかいを固めるのが近道です。手の色分けで、各変奏で主題の旋律がどちらの手にあるかを確かめると、変奏の仕組みが見えてきます。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
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作曲家について
フランツ・シューベルト (1797-1828)
ウィーンに生まれた作曲家で、わずか31歳で世を去りながら、歌曲(リート)を中心に膨大な作品を残しました。旋律の美しさと転調の妙で知られ、「魔王」などの歌曲は今日でも広く歌われています。ピアノ曲でも「即興曲集」など叙情性豊かな作品を残しています。本サービスでは、即興曲 Op.90・Op.142や「ハンガリー風のメロディ」などを収録しています。
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