説明
水面に光が揺れるような、ごく軽やかで明るい小品です。「24の前奏曲」作品28の第23番で、次の第24番がニ短調の激烈な曲であることを考えると、嵐の前の静けさのような配置になっています。
右手が細かい分散和音を絶えず奏で、その下で左手が短い旋律を歌います。ヘ長調の4拍子で、1分足らずのあいだ一度も立ち止まりません。特筆すべきは最後の一音で、静かに終わるかと思われたところに、解決しない和音の構成音が一つ残されます。この音が、曲全体に不思議な余韻を与えます。
音型が単純なため、中級に位置づけられます。課題は右手の均質さと弱音の保持にあります。細かい音を均等に、しかも決して大きくならないように弾き続けること。左手の旋律はその下から浮かび上がる程度で十分です。最後の和音は急がず、残した音が消えるまで手を離さないほうが効果的です。
ショパンが1838-39年に作曲した24の小品集。全24調を網羅し、各曲が独自の性格を持つピアノの詩集
「24の前奏曲 Op.28」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フレデリック・ショパン (1810-1849)
ポーランドに生まれ、パリを拠点に活躍した作曲家で、ほぼピアノ曲のみを作曲したことで知られる稀有な存在です。祖国への望郷の念をマズルカやポロネーズに込める一方、バラードや練習曲では詩的な旋律と革新的な和声を融合させました。本サービスでは、「革命」をはじめとする練習曲、バラード第1番・第4番、ノクターン、前奏曲集 Op.28などを収録しています。
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