説明
「ソナタ・ファシレ」K.545の緩徐楽章です。第1楽章のハ長調から属調のト長調に移り、歌うような旋律が3拍子の上を流れていきます。両端楽章が音階と分散和音の運動で書かれているのに対し、ここでモーツァルトが求めているのは歌です。
ト長調の3拍子。左手は分散和音の伴奏を絶え間なく保ち、右手はその上で装飾を交えた旋律を歌います。中間で短調に翳り、和声が濃くなる場面がありますが、やがて穏やかな冒頭へ戻ります。3分を超える長さは、このソナタの中でもっとも長い楽章です。
課題は、止まらない左手の上で右手を自由に歌わせることです。左手が揺れると歌が崩れ、左手に合わせすぎると旋律が機械的になります。左手は意識しなくても一定に動くまで単独で練習し、その上で右手の装飾やフレーズの終わりに時間をかけること。ペダルは濁らない範囲にとどめます。
ベートーヴェンの初期作品をはじめ、古典派・ロマン派を代表するピアノソナタを収録。複数楽章にわたる本格的な作品が並ぶ
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この曲で身につけること
第2楽章、ト長調のアンダンテ。左手の伴奏が絶えず流れる上で、右手が長い旋律を歌います。古典派の緩徐楽章の歌い方を学びます。
練習のポイント
- 左手だけで弾いたとき、伴奏が一定の速さと音量で流れているかを確かめます。
- 右手の旋律は、ピアノで弾く「アリア」のつもりで。フレーズの頂点と終わりを意識しましょう。
作曲家について
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756-1791)
オーストリア・ザルツブルクに生まれ、幼少期から神童として名を馳せた古典派を代表する作曲家です。ウィーンを拠点に活躍し、35年という短い生涯の中で交響曲・オペラ・室内楽・鍵盤曲など幅広いジャンルに傑作を残しました。明快で均整の取れた様式の中に豊かな感情表現を宿す作風が特徴です。本サービスでは、ピアノソナタ K.545やK.331の各楽章、幻想曲 ニ短調 K.397、フーガなどを収録しています。
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