説明
1777年、旅先のマンハイムで作曲されたピアノソナタ第7番ハ長調の第1楽章です。マンハイムの宮廷楽団の楽長カンナビヒの娘ローザのために書かれたことが、モーツァルトの手紙から知られています。当時マンハイム楽派で流行した急速な上昇音型、いわゆる「マンハイム・ロケット」を冒頭に用い、活気に満ちた開始を印象づけます。
ハ長調の4分の4拍子、アレグロ・コン・スピーリトのソナタ形式です。力強い冒頭の動機と、それに続く柔らかな応答の対比が、楽章全体を通じて強弱の鮮やかな交替を生んでいます。約4分17秒で2378音ほど。明確な主題提示と展開、再現が続くため、ソナタ形式の骨格を学ぶのに適した曲です。
中級レベルで、音域は61鍵の鍵盤では低音がはみ出し、オクターブをずらしても収まらないため、76鍵以上が向いています。速い音階や分散和音の粒をそろえることと、フォルテとピアノの切り替えを素早く行うことが課題です。再生速度を落として細かい音型の指づかいを確かめ、A-Bループで展開部のような転調の続く場面を繰り返すと、若きモーツァルトの機知と躍動が手の内に入ってきます。
ベートーヴェンの初期作品をはじめ、古典派・ロマン派を代表するピアノソナタを収録。複数楽章にわたる本格的な作品が並ぶ
「ピアノソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756-1791)
オーストリア・ザルツブルクに生まれ、幼少期から神童として名を馳せた古典派を代表する作曲家です。ウィーンを拠点に活躍し、35年という短い生涯の中で交響曲・オペラ・室内楽・鍵盤曲など幅広いジャンルに傑作を残しました。明快で均整の取れた様式の中に豊かな感情表現を宿す作風が特徴です。本サービスでは、ピアノソナタ K.545やK.331の各楽章、幻想曲 ニ短調 K.397、フーガなどを収録しています。
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